A) 耳鼻咽喉科カリキュラムB) 手術について C) 教育関連病院について
D) クルズスE) 学術講演会F) Clinical Anatomy Lab

 耳鼻咽喉科は、五感のうち聴覚、嗅覚、味覚の3つをあつかう、感覚器医療の中心を担う科であり、コミュニケーションに欠かせない音声・言語に関わりの深い診療科であります。感覚器、そしてコミュニケーションの質が日常生活に及ぼす影響は極めて大きく、それを扱う我々耳鼻咽喉科医には、患者さんに対する繊細な配慮と治療手技が求められます。
 また頭頸部は解剖が非常に複雑で、脳神経・主要血管が複雑に走行しており、頭頸部の手術においては繊細かつ大胆な手術手技と術後機能への配慮が求められます。
 我々はこのような多岐にわたる耳鼻咽喉科の領域を網羅し、患者の抱えている全人的問題を受け止め、最良の治療を施すことができる医師の育成を目指しています。





 後期臨床研修の目的は、医療人に求められる品格を身につけ、耳鼻咽喉科医としての社会・医療全体において果たすべき役割を認識し、それら役割を果たすのに必要な知識・診断能力・治療能力を身につけることを目標とします。同時に、日本耳鼻咽喉科学会専門医の資格を得、耳鼻咽喉科領域の発展に寄与することを目標としています。

 耳鼻咽喉科の領域は多岐にわたります。すべての領域を1つの病院で網羅することは不可能であり、当教室の教育体制は、教室と教育関連病院の密な関係の上に成り立っています。5年間のプログラムのうち、主に1年目は大学病院で、2-4年目は教育関連病院で臨床研修を行い、5年目は大学病院にて研修および研究を行っています。

入局後1年目(卒後3年目)
 基本的に慶應義塾大学病院にて臨床研修を行います。病棟診療の中心的役割を担い、指導医のもとに耳鼻咽喉科診察の基本手技・知識を学びます。

 病棟では耳鼻咽喉科スタッフ、チーフ、助手および専修医によるチーム制を採用して診療していますが、専修医は毎週月曜日夕方に行われるチーフ回診にて担当症例のプレゼンテーションを行い、チームとして治療方針について詳細に議論する場を設けています。

 毎週火曜日朝に行われる画像カンファレンスでは担当手術症例の症例提示を行い、症例プレゼンテーションの仕方・画像の読み方について深く学びます。

 また大学勤務医のみならず教育関連病院医師が講師を務めるクルズス教室学術講演会(11月)、臨床懇話会(1月)等に参加し、学術的な知識を深めます。年に一回以上、日本耳鼻咽喉科学会東京都地方部会学術講演会などで学会発表を行います。

入局後2~4年目
 主に教育関連病院で臨床研修を行います。主治医として患者に接し、患者の全人的な背景に考慮し治療計画をたて、上級医の指導のもとに、あるいは技術の修得度によっては単独で手術を行います。
 耳鼻咽喉科・頭頸部外科医としての基礎的な知識・技術が身につく非常に重要な時期で、極めて症例豊富な教育関連病院での研修が可能です。数多くの教育関連病院で幅広く深い臨床知識・技術を身につけることができるのが、当教室の臨床研修プログラムの大きな特長の一つです。自分の努力次第では、4年目が終了するころに日本でトップレベルの臨床経験を有することができます。
 またこの期間は全国規模の学会や耳鼻咽喉科地方部会にて積極的に学会発表を行い、なるべく発表症例を医学雑誌に投稿するよう指導しています。

入局後5年目以降
 慶應義塾大学病院、ないしは教育関連病院で、臨床研修および研究を行います。その間、日本耳鼻咽喉科学会認定専門医の資格を習得します。 また日本で最先端にある大学の各研究班に所属し、耳鼻咽喉科・頭頸部外科の中で専門領域をもち、自らの興味に応じて基礎研究および臨床研究を行います。最先端の情報を国内外に発信することが当教室の使命であると考え、日本の耳鼻咽喉科・頭頸部外科の発展に寄与できる人材育成に努めています。
 この時期は積極的に国内での主要学会、国際学会で成果を発表し、海外の一流学術誌に投稿するよう指導しています。

リンク:年間教室行事はこちら

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 耳鼻咽喉科は頭頸部の疾患全般を扱う診療科であり、自ら患者を診察し診断を下し、内科的治療、外科的治療をはじめとして、様々な治療を行わなければなりません。そのためには、それぞれの治療法の効果と侵襲度を考慮したうえで、患者が最良の方法を選択できるようわかりやすく説明ができなければなりません。手術は患者に侵襲を与えることが明らかではありますが、効果が大きく、適応を決めるにあたっては術式に精通していることのみならず、患者の状態を正確に診断し、術式に伴う合併症などに対する知識を持ち、なおかつ自分の実力をよく把握している必要があり、総合的な能力が求められます。以上のような背景から、我々は手術に関する教育を特に重視しています。
 手術に関しては、入局後1年目から指導医の監督のもとで開始しますが、本格的に学ぶのは2年目以降の教育関連病院においてです。耳鼻咽喉科の手術療法は、繊細さが要求される機能改善手術から、頭頸部癌などの手術に代表される侵襲性の高いものまで多岐にわたっていますが、以下のような手術は多くの基本となる手技を含んでいることから、研修初期において重点的に教育しています。

(耳科手術)

  • 鼓膜切開術
  • 鼓膜換気チューブ挿入術
  • 鼓室形成術
  • 乳突洞削開術

(鼻科手術)

  • 鼻中隔矯正術
  • 鼻甲介切除術
  • レーザー下甲介切除術
  • 非観血的鼻骨骨折整複術
  • 内視鏡下汎副鼻腔根本術
  • 上顎洞根本術(Caldwell-Luc法)

(咽頭喉頭手術)

  • 口蓋扁桃摘出術
  • アデノイド切除術
  • 軟口蓋形成術
  • ラリンゴマイクロサージェリー
  • 喉頭悪性腫瘍全摘術

(頸部唾液腺手術)

  • 気管切開術
  • 頸部リンパ節生検術
  • 甲状線片葉切除術
  • 頸部嚢胞摘出術
  • 舌下腺摘出術
  • 顎下腺摘出術
  • 耳下腺浅葉切除術
  • 頸部郭清術
従来耳鼻咽喉科の手術は、視野が狭いために術者以外には術野が見えにくく、教育が難しい欠点がありましたが、当教室では、顕微鏡手術・内視鏡手術などのモニターを積極的に活用することにより、助手や見学者が十分術野を見やすいように対応しています。

リンク:慶應義塾大学病院における年間手術実績はこちら

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  耳鼻咽喉科領域は多岐にわたっており、1つの病院で耳鼻咽喉科のすべての領域を網羅すること は非常に困難です。従って、当教室では教育関連病院との協力体制を教育の大きな柱としていま す。主な教育関連病院は別記の通りですが、これらの症例豊富な教育関連病院は当教室の大きな 特長の一つであり、日本でトップクラスであると自負しています。各病院の指導医は自らの専門 領域に偏らない幅広い臨床知識・技術を有しており、その指導のもと豊かな臨床経験を積むこと ができます。

 これらの病院は、いずれも日本耳鼻咽喉科学会の専門医研修施設の認可を受けており、年間手術件数500件前後を数える地域基幹病院が多数あります。これらの教育関連病院においては個人の習得度に応じて次第に責任を持って術者を任せられるようになり、専門医取得のころには、日本でトップレベルの臨床経験を有することが可能です。




 慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科の常勤医師ならびに教育関連病院の医師が講師となり、定期的にクルズスを行っています。大学病院においてなかなか経験できない臨床経験を補うとともに、学術的、社会的な状況などについても学ぶことができます。

リンク:

教室学術講演会(11月)
 専修医修了者の研修成果の発表と学位取得者の報告会を、主に年に1度行っています。

慶耳会学術講演会(2・5月)
 学内外から第一線で活躍中の講師を招待し、ご講演頂いています。

臨床懇話会(1月)
 実地臨床において興味深い症例、学ぶところの多かった症例などを、カンファレンス形式でプレゼンテーションし討議を行います。学会のような格調ではなく、本音での意見交換を目的に年1度行っています。

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慶應義塾大学医学部クリニカルアナトミーラボ内で随時行っています。現在は側頭骨のdissectionが中心で、徐々に内視鏡下副鼻腔手術、頭蓋底手術などにも広げていきたいと計画しています。参加資格は教室員です。一般公開はしておりません。

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  Copyright 2007 Department of Otorhinolaryngology, Head and Neck Surgery, Keio University School of Medicine.
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